×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。



カルロス=エステベス/男/21歳/国籍:スペイン
服装:野球のユニホーム
好きな映画:KillBill Vol.105〜Field of Dreams〜
カルマ:道化師
自称エースで4番の犯罪亜侠。草野球チーム共同の所有物である軽トラにチームメイト5人と共に暮らしている(生活1LV)。年上で包容力があってワイルドなお姉さまに憧れる貧弱な坊や(戦闘1LV)。

チーム“万能野球トロールズ”
草野球チーム。メンバーは9人ギリギリ、うち6人は軽トラ生活者。試合後の打ち上げの為だけに球場にやってくる“万能飲んだくれ軍団”というライバルチームがある。

セーナ/女/17歳/国籍:タイ
リーダー。ハードボイルドなトレンチコートをこよなく愛する恋愛亜侠。チームのマネージャーとして、レモンの輪切りを持たされたり、洗濯物をむやみに渡されたりする。面喰い。

ユーリ/男/20歳/国籍:欧米
荒事屋。学ラン姿の戦闘亜侠。釘バットによる近接戦闘に相当のこだわりがある。年上の金を持っている女性が好み。

ローマは休日

鶴橋キャッツアイ

俺達は、宿敵“万能飲んだくれ軍団”との試合を3日後に控え、苦境に立たされていた。グラウンドを借りる金が無いのだ。何とか、金を工面しないといけない。

(野球云々の話は全部、チーム名から膨らましたアドリブ)
(しかも勝手に3日というタイムリミットを設定して自分達の首を絞める俺達万能野球トロールズ。)

とりあえず仕事を探したりマネージャーを家まで送ったりする為に、軽トラでJAIL HOUSEへ向かう。面子は俺、マネージャー、あと荷台にユーリ。何時もどうりの顔ぶれだ。他の奴らは真面目に働きに出てるからな。そう、映画で言えばまだ、オープニングの音楽が流れている場面だ。なにせまだ仕事も受けてないからな。俺達は安心しきっていた

…後方から物凄い勢いで車が突っ込んでくるまでは。

運転しているのが俺じゃなかったら死んでいるところだったが、横っ腹に車を受けながらも何とか体勢を立て直す。罵声を浴びせてやろうと開けた窓の、窓枠に、手がかかる。ふわりと、視界を白いレースが占領した。身軽に窓を乗り越えて入ってきたのは、ウエディングドレスを着た少女だった。

オーサカN○●N

開口一番、写真を突きつけ彼女はこういった。
「私をローマへ連れて行ってください。」
彼女の差し出した写真はセピアに色あせてはいたが、ヨーロッパの城風に見えなくも無い安っぽい外観、電飾のついた看板、看板の文字「ホテル・ローマ」が見て取れる。たしかにこのローマなら大阪にもありそうだ。探してやらん事も無いが、報酬次第だな。唯一英語を話せるユーリに交渉を任せる。やがて、彼女…名前はコーラルというらしい…が、金色に光るカードを差し出し、ユーリに無造作に手渡した。

すげぇ、噂には聞いたことのあるゴールドカードだ。
ゴールドカードは本当にあったんだ!
何もンだ、この女。

で、これ、どうやってつかうの?

エスケープフロムMIB

俺達は、ユーリのヤサに押しかけた。コーラルの格好は目立つので、トラックに積んでいたマーヒルのユニホームを着せる。背番号は6だ。情報収集を開始した俺達だったが、早速追っ手がかかったようだ。黒服の2人組に襲撃され、ユーリが捕まってしまった。機転を利かせた俺が軽トラで黒服を跳ね飛ばし、ユーリを拾うとそのまま町へ出る。また追っ手が来ないとも限らないので、移動しながらの情報収集に切り替えた。「不倫相手に話を聞きに」行って帰ってきたマネージャーが、「昔の恋人から情報を仕入れてくる」と言い残して再び何処かに行ったきり戻ってこないというハプニングは発生したものの順調に情報を集めていっていた俺達だったが、もう少しのところでしくじって市警に目を付けられてしまい、情報を辿るのが不可能になってしまった。最初からやり直すにはもう時間が無い…さて、次はどういう手を打つか…犯罪亜侠たる俺の腕の見せ所だ。

ロード・オブ・ザ摩天楼

マネージャー、今俺達は最高級ホテルの最上階で、ルームサービスの山に埋もれています。服もばっちり舌噛みそうなブランド名の高級スーツです。俺発案の、このカードで適当なものを買って、質に流して得た金で再び情報を集めようという作戦の第一歩です。なんかどっか間違っている気がすると犯罪亜侠の勘が告げるのですが、なんかもうどうでもいいです。話は変わりますがコーラルは可愛いですよね?なんか、お父さんに電話してたみたいです。随分と言い争っていたみたいだけど怒った顔をしたコーラルも可愛いなあ。

翌朝、俺がそうやって浮かれて居る間に、ホテルマンの手によって、俺の魂のこもったバットとユニホームが廃棄されてしまった事が判明した。俺は…俺は舞い上がって一体何をしていたんだろう。この部屋だってこの服だって借り物なのに。今の俺は魂の抜け殻だ。その殻ですら全部彼女からの借り物だ。俺はダメダメだ。だから、うまい事商品を仕入れて足がつかないようにうっぱらう事に失敗したり、武器商人に渡りをつけることに失敗したりするんだ…お、俺の存在意義が…。

そう、次の日の朝、コーラルが突然、武器が要ると言い出したのだ。
父親が彼女を連れ戻しに来るらしい。一連の出来事で骨抜きになったり、コーラルにめろめろになったり(親密度6オーバー)、突っ込む気力を失っていたり色々してた俺達(つうか俺)は武器を調達に走ったが、俺もマネージャーもコネを辿る事に失敗してしまった。途方にくれていると、情報収集中は無口なユーリが珍しく口を開く。なんと行きつけの武器屋に連れて行ってくれるらしい。さすが戦闘亜侠。

…で、連れて行かれたのは、立派な金物屋だった。

鍋釜から、バールのようなものとか、バットとか、なんかそういうものがたくさん並んでいる。そうか、ユーリにはこれが宝の山なんだな、俺達はおとなしくバットと釘打ち銃で武装した。

突撃!隣のヒットマン

で、俺達は今、空き地に居ます。
俺達の目の前には、フルプレートに身を固め、羽飾りのついたヘルメット、ラージシールドで完全防御した騎士が居ます。嘘じゃないです。姫を返してもらおうかとか言ってます。

ユーリがスーツの上着を脱ぎ捨てて、さっき買ったばかりの、何時ものより三倍は値の張る釘バットを構える。騎士は満足そうな笑い声をもらし、武器をメイスに持ち替えた。戦闘に喜びを見出すものどうしが作り出す、心地よい緊張感をはらんだ空気が、辺りを静かに蓋った。ユーリがバットを振りかぶると、ホームランバッターよろしく一気に振りぬいた。

ごしゃ

妙に生っぽい音が響く。
そして、その場に居たものの視線は一転に集中した。
そう、使い慣れない上等な釘バットの所為で、手元が狂ったのに違いない。ユーリの振りぬいたバットの軌道上には、コーラルの後頭部があったわけで…彼女は物も言わずに悶絶して倒れた。そして、時間は完全に停止した。止まった時の中、俺は確かに聞いた。長さんの声を。

『だめだこりゃ』

呆然とした俺達の頭上で、ヘリのローター音が響いた。横っ腹に複雑な紋章のペイントされた戦闘ヘリが、厳かに降下してくる。ヤバイ、俺の直感が告げる。直感とかもうそんな問題でもない位ヤバイ。俺は逃げた。とりあえず、ぐったりしているコーラルだけを担いで物凄い勢いで逃げ出した。

お父さん
俺が幸せにしますから!!


残してきたユーリとマネージャーのことに思い至ったのは随分時間がたった後だった。

俺達の明日はローマで朝食を

何処をどう逃げたのか。
コーラルとどういう会話を交わして、どういう経緯でこうなったのかはよく憶えていない。だが、今、俺はオンボロの原チャリを、コーラルと二ケツでかっ飛ばしている。追っ手は撒けた様だ。

風圧に負けかけているミラーの端に、きらりと金属的な光が閃く。
コーラルは、ナイフを抜くと、その長い金色の髪を惜しげもなく斬り、風に乗って散るままにした。そして、俺の耳元で熱っぽくささやく。

『これよ、この刺激。私の求めていたものだわ。行くわよ!!』

俺は言われるままに進路を変え、アクセルを全開にした。

戦闘屋の帰還

ユーリは、欧州のとある小国から三ヶ月ぶりに自分のヤサに戻ってきた。もちろん、旅行なんて小洒落たもんじゃない。ズボンの裾から見える足や、上着のそでに見え隠れする手の甲には痛々しい鞭の跡、顔面にはいくつもあざが残っている。

さんざ痛めつけた後にだされた、『命が惜しければ、姫を取り戻すと誓え』という申し出を蹴ったユーリを、王は哀れみとも軽蔑ともつかぬ目で一瞥すると、もはや興味を失ったかのように牢の前から去った。命は無いものと思ったが、意外にもその後すぐに釈放され、さらに大阪にまで送り届けてくれた。

建て付けの悪い扉を蹴飛ばして開ける。
たまった新聞が散乱した。新聞屋の奴、また入れる家を間違ってやがる。あいつ、ヤクが切れると数字も読めなくなるからな。床に散らばる新聞を無造作に踏みつけて家に入ろうとすると、偶然一つの記事が目に付いた。欧州の小国の王女が行方不明になったこと、そして、無事に大阪で保護された、ということを書いた記事だ。王女が微笑みを浮かべながら、飛行機のタラップを降りる写真がでかでかと載っている。ユーリの表情が可笑しげにゆがんだ。

…あいかわらず、いい化けっぷりだな。

長年チームを組んでいたユーリは直感で解ったが、他の奴らはそうそう解らないだろう。その王女がマネージャーの変装である事は。しかし、大胆な事をする。首尾よく入り込めたとして、それからどうする気なのやら。

新聞を拾い上げる。すると、その下から一通の葉書が出てきた。

あて先も差出人も無い。直接部屋に届けられたようだ。裏を向けると、写真が載っている。ばっさり切った金髪、顔の右半分をぐるりと蓋うバンダナ、上品とも小奇麗とも言いがたい独特の服装。雰囲気は一変してしまっているが、それは確かにコーラルだ。大きくなりかけたお腹に手を添えて艶然と微笑む彼女の横で、かつてのチームメイトが疲れた顔で笑っていた。心なしかやつれたように見える。写真の下には手書きで『僕達結婚しました』とある。

ユーリは、一瞥すると興味無さ気に葉書と新聞を放り出した。部屋の隅に転がっている釘バットを手に取る。やっぱり使い慣れたものは良い。2,3度握りなおして感触を確かめると、そいつを引っさげて部屋を出る。代打の切り札の御帰還だ。

(ユーリ、ふらふらと大阪の町に消えてく。フェードアウト。)

PL感想

……もう何がなにやら……

03/29/2004

戻る