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ヨハン=シュルツ/冒険貴族(自称)
シーリーコートに育てられた貴族の坊ちゃま。外見は気がつかないほどに地味だが冒険心旺盛で、狩猟と賭博を愛するやんちゃもの。ただし暗いところだけは怖い。

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冒険貴族シュルツ卿の手記

ヨハン=シュルツ
数奇な運命を辿りし青年貴族。 冒険に其の生涯を捧げる。

ヨーゼフ=ブラント
英邁なる大科学者。知的好奇心を充足させる事にその生命をもかける。

ヘルガ=シュタイン
見目麗しき女性にして、高邁なる精神を持った医師。

レミー=ロシュフォール
謎めいた雰囲気を漂わせる、新進の劇作家にして詩人。

アルベルト=ヴェルナー
勇気と膂力、そして寛容さを兼ね備えた冒険家。

■密林大冒険■



かうして、私は蒙昧なるプロイセンの間諜どもを出し抜き、一枚の地図を手に入れるに至つた。其の地図の指すは、はるか南、インド洋に浮かぶ小島『ポラポラ島』であつた。彼の島には未だ知られざる文明の遺跡が残されているという。次なる冒険の舞台は未開の小島、蛮族の巣窟たる彼の島になるであらうことは明白であつた。



世界一周を成し遂げる為、いくつもの船を建造し所有はしているが、今私の目の前に在る新造船はこれまでで最大のものとなつた。此のシュルツ1号との旅ははまさにこれまでの冒険の集大成となるであらう。

(中略)

十壱

インド洋上にてプロイセンのツェルベルス卿の探検船と遭遇する。挨拶をしたいと申し入れてきた卿を、私はあくまで紳士として取り扱ったが、彼はどうやら其れに値しない類の人間であるらしい。

(中略)

ツェルベルス隊の卑劣な行為によって船を奪われ、退路を立たれた我々は密林へと足を踏み入れた。此のやうな危難はもとより覚悟の上である。しかし、大蛇の襲来によって案内役を務めていたウンポバ君が命を落してしまつた。故郷の島へ久方ぶりに戻った矢先の出来事、無念さは推し量つて余りあるものであるが、今は足をとどめるわけには行かぬ。彼の遺体を埋葬すると我々は先を急いだ。

(中略)

鬱蒼とした密林を流れる一筋の大河は、安堵よりも得体の知れない危険を感じさせる。我々は幾度も危険に脅かされながらも、大河を遡航して行つた。原住民達の導きと…或いはロシュフォール殿の占いのおかげであらうか、ついに古代の遺跡にたどり着く事が出来た。遺跡を守る番人は見目も鮮やかな花々であつたが、或いは山のやうな巨人よりも恐ろしい存在であつたかも知れぬ。ブラント博士とアルベルト君がその毒気に囚われたが、それよりもツェルベルス卿の醜態ときたら、思い起こすも哀れな有様であつた。

(中略)

重厚なる扉を開くと、そこには未知の文明の残滓が満ち満ちてあつた。まつたく、私のペンをもつても書き切れぬ素晴らしい光景であつたと言えやう。我々はこの素晴らしい文化的遺産を無粋なる者どもの手より保護する義務がある。私は、アルベルト君を遺跡の守りの為に島に残し、一旦ニュー・ヨーロッパへと戻る事にした。大規模な船団を組み、本格的な調査と遺跡の保護をせねばなるまい。

(中略)

かうして、私、ヨハン=シュルツの最初の大発見は成された。此の冒険については、無粋なる者どもより、遺跡や原住民を護る為に仔細を発表する事は控えてあつたのだが、此の冒険で得たものによって、後の数々の歴史的偉業は成し遂げられたと言つても過言ではないであらう。よつて、此の最初の冒険を冒頭に記させていただいた。大志を抱くも未だ熟さぬ若者の、無謀な冒険譚ではあつたが、諸兄の知的好奇心と冒険心をかきたてることはできたであらう。


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